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洽
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あま
ふりがな文庫
“
洽
(
あま
)” の例文
如何となれば世間往々旧時の教育法に恋々する者あるをもって、新教育の未だ
洽
(
あま
)
ねからざるを知るべければなり。
政事と教育と分離すべし
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
虹の松原に
因
(
ちな
)
んで名を
虹汀
(
こうてい
)
と改め、八景を選んで筆紙を
展
(
の
)
べ、自ら版に起して
洽
(
あま
)
ねく
江湖
(
こうこ
)
に
頒
(
わか
)
たん事を
念
(
おも
)
へり。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
遂に変則のようではあるが代議政治というものが今日
洽
(
あま
)
ねく行わるる事になったということを説いた。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
高い日が
蒼
(
あお
)
い所を目の届くかぎり照らした。余はその
射返
(
いかえ
)
しの大地に
洽
(
あま
)
ねき内にしんとして
独
(
ひと
)
り
温
(
ぬく
)
もった。そうして眼の前に群がる無数の
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
を見た。そうして日記に書いた。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
下手物
(
げてもの
)
趣味のない音楽と言ってもまた面白かろう。もし幾分の哀愁がありとすれば、それは
洽
(
あま
)
ねからざるなき幸福感に必然する、一脈の「あわれ」であり、完全なるものの「物悲しさ」である。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
▼ もっと見る
彼の心は一茎の草花にも
洽
(
あま
)
ねき恵みと美との自然の大慈悲心に融合するに至り、
茲
(
ここ
)
に微妙なる心情の変化は、遂に彼をして其
厭
(
いと
)
ふべき没人情の都塵の中にあり乍ら、
猶且
(
なほか
)
つ枯れざるの花を胸に咲かせ
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「……無論……むろん純粋の学術研究を目的としているんだよ。精神病の治療というものはこうするものだ……という事を、
洽
(
あま
)
ねく全世界のヘゲタレ学者たちに……」
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この制度は十五、六世紀の頃から瑞西の諸国に
洽
(
あま
)
ねく行われたものである。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
ゴールドスミスは
一管
(
いつくわん
)
の笛を帯びて、
洽
(
あま
)
ねく天下を放浪したり。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
各
官衙
(
かんが
)
や学校へ
洽
(
あま
)
ねく配布されたばかりでなく、自分自身で木魚を
敲
(
たた
)
いて、その祭文歌を唄いながら、その祭文歌を印刷したパンフレットを民衆に
頒布
(
はんぷ
)
して
廻
(
ま
)
わられたのです
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
洽
漢検1級
部首:⽔
9画
“洽”を含む語句
洽博
乾地普洽
博洽
和洽
接洽
洽識
溥洽
澆洽
率土充洽
鄭洽