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歌口
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うたぐち
ふりがな文庫
“
歌口
(
うたぐち
)” の例文
そう思いながら、それでもまだ、
帰
(
かえ
)
る道をむなしく歩いていくことはおしそうに、
狛笛
(
こまぶえ
)
をとって、その
歌口
(
うたぐち
)
を
湿
(
しめ
)
しはじめる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
溝
(
みぞ
)
の
磨
(
す
)
れた井戸車の上に、何とも知れぬ
花瓶
(
かびん
)
が載っていて、その中から黄色い尺八の
歌口
(
うたぐち
)
がこの
画
(
え
)
の邪魔をしている。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
心なき
門附
(
かどづ
)
けの女の歌。それに興を催してか竜之助も、与兵衛が心づくしで贈られた
別笛
(
べつぶえ
)
の袋を抜く、
氏秀切
(
うじひでぎり
)
。
伽羅
(
きゃら
)
の
歌口
(
うたぐち
)
を
湿
(
しめ
)
して吹く「
虚鈴
(
きょれい
)
」の本手。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
なれた手つきで
歌口
(
うたぐち
)
しらべ
魔法の笛
(新字新仮名)
/
ロバート・ブラウニング
(著)
やさしく
歌口
(
うたぐち
)
をお吹きなさい
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
▼ もっと見る
細き
金具
(
かなぐ
)
の
歌口
(
うたぐち
)
に
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
咲耶子は、ゆうべのことで、
苦悶
(
くもん
)
の色のかくせぬ中にも、それを見ると、ニッコとして、
帯
(
おび
)
のあいだの
横笛
(
よこぶえ
)
を
抜
(
ぬ
)
き、しずかに、
歌口
(
うたぐち
)
をしめしだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やさしく
歌口
(
うたぐち
)
をお吹きなさい
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
そして、
亡国
(
ぼうこく
)
の余煙をとむらわんとするのか、おがむように笙を持って、しずかに、その
歌口
(
うたぐち
)
へくちびるをあてた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“歌口”の解説
歌口(うたぐち)とは、管楽器において、吹奏のために唇を当てる、もしくは口に咥える部分、つまり吹き口のこと。「唄口」と書くこともある。独立した部品であるか否かを問わない。
横笛の場合は、側面に開けられた穴のうち、唇に当てて息を吹き込む穴(吹き口、blow hole)のこと。尺八、リコーダー、ケーナのような縦笛の場合は、息を吹き込む管の上端部のこと。クラリネット、サクソフォーン、篳篥、オーボエ等のリード楽器においては口に咥える部分のこと。
(出典:Wikipedia)
歌
常用漢字
小2
部首:⽋
14画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“歌”で始まる語句
歌
歌留多
歌舞伎
歌麿
歌妓
歌人
歌劇
歌舞伎座
歌曲
歌沢