“歌口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うたぐち70.0%
うたくち20.0%
ウタグチ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう思いながら、それでもまだ、かえる道をむなしく歩いていくことはおしそうに、狛笛こまぶえをとって、その歌口うたぐち湿しめしはじめる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
横に、笛を構えて、歌口うたくちしめしているお菊ちゃんの形が、優雅で、厳粛げんしゅくで、斧四郎も露八も芸妓たちも、れとひとみを彼女の顔にあつめていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此様な歌口ウタグチでなければ、鑑賞出来なかつた彼の周囲を段々引きずつて行つて、ともかくも自由自在によみこなしても、聊かのひけ目も、気がゝりも感ぜないまでに、新しい歌の発表出来るまで
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)