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楊弓場
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ようきゅうば
ふりがな文庫
“
楊弓場
(
ようきゅうば
)” の例文
浅草観音堂裏手の境内が
狭
(
せば
)
められ、広い道路が開かれるに際して、むかしから其辺に
櫛比
(
しっぴ
)
していた
楊弓場
(
ようきゅうば
)
銘酒屋のたぐいが
悉
(
ことごと
)
く取払いを命ぜられ
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
観音堂の後ろがまたずっと境内で、
楊弓場
(
ようきゅうば
)
が並んでいる。その後が田圃です。ちょうど観音堂の真後ろに向って田圃を
距
(
へだ
)
てて
六郷
(
ろくごう
)
という大名の邸宅があった。
幕末維新懐古談:11 大火以前の雷門附近
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
陰間
(
かげま
)
茶屋をのぞいて、
袂
(
たもと
)
に
綻
(
ほころ
)
びを切らしたり、
楊弓場
(
ようきゅうば
)
の女に、からかわれたり、いい気持らしかった。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
楊弓場
(
ようきゅうば
)
などのあった時代ですが、一歩裏通りに入ると、
藁葺
(
わらぶき
)
のしもた家が軒を並べ、安
御家人
(
ごけにん
)
や、隠居屋敷、浪人暮しなどの人が、ささやかな畑を
拵
(
こしら
)
えて、
胡瓜
(
きゅうり
)
や
南瓜
(
かぼちゃ
)
を育てているといった
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
楊弓場
(
ようきゅうば
)
の軒先に御神燈出すこといまだ
御法度
(
ごはっと
)
ならざりし頃には
家名
(
いえな
)
小さく書きたる店口の
障子
(
しょうじ
)
に
時雨
(
しぐれ
)
の
夕
(
ゆうべ
)
なぞ
榎
(
えのき
)
の
落葉
(
おちば
)
する
風情
(
ふぜい
)
捨てがたきものにて
※
(
そうら
)
ひき。
葡萄棚
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
さて明治三十二、三年頃
後藤宙外
(
ごとうちゅうがい
)
『松葉かんざし』とかいへる小説に浅草公園
楊弓場
(
ようきゅうば
)
のことを描きたり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
中洲真砂座
(
なかすまさござ
)
といふ芝居の横手の路地にも銘酒屋
楊弓場
(
ようきゅうば
)
軒を並べ、家名小さく書きたる
腰高障子
(
こしだかしょうじ
)
の間より通がかりの人を呼び込む光景、柳原の郡代、芝神明、浅草公園
奥山
(
おくやま
)
等の盛況に劣らず。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
天外子が『
楊弓場
(
ようきゅうば
)
の一時間』は好箇の写生文なり。『
今戸心中
(
いまどしんじゅう
)
』と『浅瀬の波』に明治時代の二遊里を写せし
柳浪
(
りゅうろう
)
先生のかつて
一度
(
ひとたび
)
も筆をこの地につけたる事なきはむしろ奇なりといふべくや。
葡萄棚
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
楊
漢検準1級
部首:⽊
13画
弓
常用漢字
小2
部首:⼸
3画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“楊弓”で始まる語句
楊弓
楊弓結改