「つつしみつつしみて申す。わが先祖おおおやここに地下ちのした黄金こがねを埋ずめ給いてより、梵天帝釈ぼんてんたいしゃく、天の神、地の神、暗の財宝たからを守り護り給うて……つつしみつつしみて申す」
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
清くて読み奉らるる時には、かみ梵天帝釈ぼんてんたいしゃくよりしも恒河沙こうがしゃの諸仏菩薩まで、ことごと聴聞ちょうもんせらるるものでござる。よって翁は下賤げせんの悲しさに、御身おんみ近うまいる事もかない申さぬ。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
れ謹み敬いて申し奉る、上は梵天帝釈ぼんてんたいしゃく四大天王、下は閻魔法王五道冥官どうみょうがん、天の神地の神、家の内にはいどかみかまどの神、伊勢の国には天照皇大神宮、外宮げぐうには四十末社、内宮には八十末社
帰命頂礼きみょうちょうらい熊野三所くまのさんしょ権現ごんげん、分けては日吉山王ひよしさんおう王子おうじ眷属けんぞく、総じてはかみ梵天帝釈ぼんてんたいしゃくしも堅牢地神けんろうじしん、殊には内海外海ないかいげかい竜神八部りゅうじんはちぶ応護おうごまなじりを垂れさせ給えととなえたから、そのあとへ並びに西風大明神にしかぜだいみょうじん
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)