末頃すゑごろ)” の例文
霜月しもつき末頃すゑごろである。一晩ひとばん陽氣違やうきちがひの生暖なまぬるかぜいて、むつとくもして、火鉢ひばちそばだと半纏はんてんぎたいまでに、惡汗わるあせにじむやうな、その暮方くれがただつた。
夜釣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それいでは新著百種しんちよひやくしゆ末頃すゑごろ離鴛鴦はなれをしふのを書いたが、それが名を端緒たんちよであつたかと思ふ
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)