トップ
>
昼霞
>
ひるがすみ
ふりがな文庫
“
昼霞
(
ひるがすみ
)” の例文
かなり
離
(
はな
)
れた渓流の向こうに、むらさきばんだ
昼霞
(
ひるがすみ
)
をたなびかせ、なにごとも知らぬさまに
聳
(
そび
)
えている山の
容
(
かたち
)
こそ、小太郎山ではないか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鶯
(
うぐいす
)
や
洞然
(
どうぜん
)
として
昼霞
(
ひるがすみ
)
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
そこから小手をかざしてみると、うッすらとした
昼霞
(
ひるがすみ
)
のあなたに、
若狭
(
わかさ
)
の
三国山
(
みくにやま
)
、
敦賀
(
つるが
)
の
乗鞍
(
のりくら
)
、
北近江
(
きたおうみ
)
の山々などが
眉
(
まゆ
)
にせっしてそびえている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遙か、遙か、熊本の街の西南——
昼霞
(
ひるがすみ
)
と空のぼかされた果てを、いつまでも、いつまでも、凝視しているのであった。
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
江戸の屋根は、女のつつましさへ何か
唆
(
そそ
)
るように、ほの紅い
昼霞
(
ひるがすみ
)
にぼかされていて、空は飽くまで
碧
(
あお
)
かった。
死んだ千鳥
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
坂の途中の曲り角に立ちどまって、
大和
(
やまと
)
の春の
昼霞
(
ひるがすみ
)
に
恍惚
(
こうこつ
)
と眼を細めていたり、辺りの老梅の半開の花を
愛
(
め
)
でたりしていて、なかなか上って来ないのである。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
とろんと、眠たげな眼を上げると、
昼霞
(
ひるがすみ
)
のような薄雲が、時々
午頃
(
ひるごろ
)
の陽をつつんだり、拭いたりしていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昼
常用漢字
小2
部首:⽇
9画
霞
漢検準1級
部首:⾬
17画
“昼”で始まる語句
昼
昼間
昼飯
昼食
昼寝
昼過
昼餉
昼夜
昼日中
昼餐