“ひるがすみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
昼霞100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遙か、遙か、熊本の街の西南——昼霞ひるがすみと空のぼかされた果てを、いつまでも、いつまでも、凝視しているのであった。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸の屋根は、女のつつましさへ何かそそるように、ほの紅い昼霞ひるがすみにぼかされていて、空は飽くまであおかった。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
坂の途中の曲り角に立ちどまって、大和やまとの春の昼霞ひるがすみ恍惚こうこつと眼を細めていたり、辺りの老梅の半開の花をでたりしていて、なかなか上って来ないのである。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)