“断崕”のいろいろな読み方と例文
旧字:斷崕
読み方割合
だんがい66.7%
がけ16.7%
きりぎし16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一方早く自身の生活に立ちかえらなければならないという焦燥しょうそうに駆られながらも、危ない断崕だんがいに追い詰められているような現実からどう転身していいかに迷っていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
その目を開ける時、もし、あのたけの伸びた菜種なたねの花が断崕がけ巌越いわごしに、ばらばら見えんでは、到底とてもこの世の事とは思われなかったろうと考えます。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
近江おうみ、越前の国境くにざかいすさまじい山嘯やまつなみ洪水でみずがあって、いつも敦賀つるが——其処そこから汽車が通じていた——へく順路の、春日野峠かすがのとうげを越えて、大良たいら大日枝おおひだ山岨やまそば断崕きりぎしの海に沿う新道しんみちは、崖くずれのために
栃の実 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)