かひ)” の例文
新字:
あわてたのなんのではない、が、はげしく引張ひつぱるとけさうなところから、なだめたが、すかしたが、かひさらになし、くちくはへた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かくて石橋の上なる小岩大岩の間のさびしき路を進みゆくに手をからざれば足もかひなし 一六—一八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ロミオ こがるゝかひもなく、其人そのひとため蔑視さげすまれて。
牧人逐へどかひあらず、只脚早き犬に呼ぶ
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
勇猛ゆうみやうなくかひなき修道なれど
深夜の道士 (新字旧仮名) / 富永太郎(著)
若し恩惠めぐみのうちに生くる心のさゝぐる祈り(異祈あだしいのりは天聽かざれば何のかひあらむ)
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
これかひがなかつたとふ。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)