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擦抜
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すりぬ
ふりがな文庫
“
擦抜
(
すりぬ
)” の例文
旧字:
擦拔
親らしい男は馬を
牽
(
ひ
)
いて、其小供の群に声を掛けて通り、姉らしい若い女は細帯を巻付けた
儘
(
まゝ
)
で、いそ/\と二人の側を影のやうに
擦抜
(
すりぬ
)
けた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
と
花売
(
はなうり
)
は、
袂
(
たもと
)
に
留
(
と
)
めた
花片
(
はなびら
)
を
惜
(
おし
)
やはらはら、
袖
(
そで
)
を胸に引合せ、身を細くして、高坂の体を横に
擦抜
(
すりぬ
)
けたその片足も
葎
(
むぐら
)
の中、路はさばかり狭いのである。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
偶
(
たま
)
に礼をする者があつても、行違ふ時はこそこそと
擦抜
(
すりぬ
)
けるやうにして行つた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
乗客はいづれも
埒
(
らち
)
の中へと急いだ。
盛
(
さかん
)
な
黒烟
(
くろけぶり
)
を揚げて直江津の方角から上つて来た列車は豊野
停車場
(
ステーション
)
の前で停つた。高柳は
逸早
(
いちはや
)
く
群集
(
ひとごみ
)
の中を
擦抜
(
すりぬ
)
けて、一室の
扉
(
と
)
を開けて入る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
擦
常用漢字
中学
部首:⼿
17画
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“擦”で始まる語句
擦
擦違
擦剥
擦付
擦傷
擦合
擦寄
擦過傷
擦硝子
擦切