推返おしかえ)” の例文
妙なることを聞く者よとお通はわずかに見返りて、「鏡」とばかり答えたり。阿房はなおも推返おしかえして、「なんの用にするぞ」と問いぬ。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
検査官が推返おしかえして決して人違いで無いと答えますとそれでは何のかどで捕縛しますと問返しました、オイ何の廉などゝ其様な児供欺こどもだましをいっても駄目だめだよ其方の伯父おじうした
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
それじゃ家名は何だと推返おしかえすと、知ませんよと芸妓げいしゃは冷かに受けて銚子を取り、お酌/\と突附たが彼男が名札を下へ置ぬので、くどいのねあなたは、梅乃家うめのやですよサアお酌と
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
推返おしかえすを又押戻おしもどして。
うるさくいったら、しまいにゃ、お前には分らない、とそうおいいであったのを、また推返おしかえして聴いたら、やっぱり
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大助は敵の我を忌むをりて、小主公わかだんなの安否心許こころもとなく、なお推返おしかえして言わんとするを、三郎は遮りて
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なぜ推返おしかえして出来ないまでも、私の心を、先生におっしゃってみては下さいません。
湯島の境内 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おもてより推返おしかえして、「この会のことが出ております。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)