“おしかえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
推返80.0%
押覆20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それじゃ家名は何だと推返おしかえすと、知ませんよと芸妓げいしゃは冷かに受けて銚子を取り、お酌/\と突附たが彼男が名札を下へ置ぬので、くどいのねあなたは、梅乃家うめのやですよサアお酌と
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
推返おしかえすを又押戻おしもどして。
数万の群集を足許あしもとに低き波のごとく見下みおろしつつ、昨日きのう通った坂にさえ蟻の伝うに似て押覆おしかえ人数にんずを望みつつ、おもむろに雪のあぎとに結んだ紫のひもを解いて、結目むすびめを胸に、烏帽子を背に掛けた。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほどを計つて、紫玉は始め、実は法壇に立つて、数万の群集を足許あしもとに低き波の如く見下みおろしつゝ、昨日きのう通つた坂にさへありの伝ふに似て押覆おしかえ人数にんずを望みつゝ、おもむろに雪のあぎとに結んだむらさきひもいて
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)