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挑灯
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ちやうちん
絞り掛け/\て
試みしに何れも血は流れて骨に入ず
斯る所へ
挑灯の
光見えしかば人目に掛り疑ひを受ては如何と
早々木立の
中へ身をぞ
潜めける
見よ
其節の盜人で
有うがなと申さるゝに
馬士はヘイ御意に御座ります
未だ
夜明前とは申ながら
挑灯も御座りました故
隨分慥かに見覺えて
居ます成程此者に相違は
斯て彦三郎は
木蔭に
隱れ居る處に
夜駕籠の
戻りと見えて一人は
挑灯を持一人は
駕籠を
舁ぎ小便を爲ながら何と助十
去年此所へ
獄門に懸つた小間物屋彦兵衞那れは大きな
間違ひ隱居を