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手酷
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てきび
ふりがな文庫
“
手酷
(
てきび
)” の例文
これは神仏混淆の例証ではありませんが、やはり神仏区別のお
布令
(
ふれ
)
からして仏様側が
手酷
(
てきび
)
しくやられた余波から起った事柄であります。
幕末維新懐古談:32 本所五ツ目の羅漢寺のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
……それがさながらに悪魔の
智慧
(
ちえ
)
で計劃された復讐のように残酷な、
手酷
(
てきび
)
しい時機と場面を選んで来た事はトテモ偶然と思えない。
笑う唖女
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
すでにその半兵衛重治は、一度主君をこの城から追うほどな
手酷
(
てきび
)
しい
諫言
(
かんげん
)
……ではなく実行をもって、龍興を
懲
(
こ
)
らしめている。そして龍興を迎えて、城を返すと共に
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伝馬町の
揚屋
(
あがりや
)
に入れて
手酷
(
てきび
)
しく調べ詰めたが、どうしても自分が殺したとは言わない。
平賀源内捕物帳:長崎ものがたり
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「訊き方が少し
手酷
(
てきび
)
し過ぎるね。なんぼ僕だってまだ泥棒はしないから安心してくれ」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
そしてその頃、私は妻からもまたマジャルドーに優るとも劣らぬ
手酷
(
てきび
)
しい厳談を受けていたのであった。お客を迎えるのに今のような召使の制度では、まったく家格というものがない。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「満洲に這入ると直ぐに憲兵司令に命じまして、
彼奴
(
きゃつ
)
を国境脱出者と見做して
手酷
(
てきび
)
しく責めてみましたが、弱々しい
爺
(
じじい
)
の癖にナカナカ泥を吐きません」
人間レコード
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
塀
(
へい
)
が倒れ、寺や神社の大樹が折れなどして大あらしの後の市中は散々の光景で、私宅なども
手酷
(
てきび
)
しくやられました。
幕末維新懐古談:64 大仏の末路のあわれなはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「……これは
手酷
(
てきび
)
しい」
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一つにはその記者の感情を害すると、どこかで
手酷
(
てきび
)
しい報復をされる事を、一同が恐れているせいでもあったろう。
S岬西洋婦人絞殺事件
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
さりながら、時代は前に述べた通り、仏さまに対しては
手酷
(
てきび
)
しくやられたものであるから、さながらに仏法地に
堕
(
お
)
つるという感がありました。で、このお寺を維持保存するなどは容易のことではない。
幕末維新懐古談:32 本所五ツ目の羅漢寺のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
酷
常用漢字
中学
部首:⾣
14画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭