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悩乱
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のうらん
ふりがな文庫
“
悩乱
(
のうらん
)” の例文
旧字:
惱亂
生まれて、二十年もの後、その子清盛をして、
悩乱
(
のうらん
)
せしめなければならないのか。そのこと自体のほうが、よほど、ふしぎといってよい。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不馴
(
ふな
)
れのためにペンが横へ
外
(
そ
)
れるかも知れませんが、頭が
悩乱
(
のうらん
)
して筆がしどろに走るのではないように思います。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そぞろに
門附
(
かどづけ
)
を怪しんで、
冥土
(
めいど
)
の
使
(
つかい
)
のように感じた如きは幾分か心が乱れている。
意気張
(
いきばり
)
ずくで死んで見せように到っては、
益々
(
ますます
)
悩乱
(
のうらん
)
のほどが思い
遣
(
や
)
られる。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
節々
(
ふし/″\
)
の痛みが
夥
(
おびたゞ
)
しく毛穴が
弥立
(
よだ
)
って、五臓六腑
悩乱
(
のうらん
)
致し、ウーンと立上るから女房は驚いて居ると、喜助は苦しみながら台所へ這い出してガーと血の塊を吐いて身を震わして居る。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
なんとも
解
(
げ
)
しかねる奇妙なことが起き、このまま捨ておいては、たったひとりの娘のいのちにもかかわろうという大難儀で、わしも、はやもう、
悩乱
(
のうらん
)
して、どうしよう
分別
(
ふんべつ
)
も湧いて来ぬ。
顎十郎捕物帳:15 日高川
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
東峰と西峰にいわゆる兵法の“まぎれ”を伏せ、山の小道を“
悩乱
(
のうらん
)
の迷路”に使い、また道を河にするには
山寨
(
さんさい
)
の貯水池を切って落したものなのだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
悩乱
(
のうらん
)
のうちにまだ
一分
(
いちぶん
)
の
商量
(
しょうりょう
)
を余した
利巧
(
りこう
)
な彼女は、夫のかけた鎌を
外
(
はず
)
さずに、すぐ向うへかけ返した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
とか何とか、毒づいたかも知れませんが、こんな場合はかえって、
叱咤
(
しった
)
してやるのが当人のためで、狂喜させる甘い言葉はいよいよ
悩乱
(
のうらん
)
させるばかりでしょう。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と一念になって言ったが、自分でも何を叫んでいるのか分らない
悩乱
(
のうらん
)
にくるまれていた。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
慚愧
(
ざんき
)
に打たれて、母の厳戒を心に噛み、自身の不覚を悔い悩んで、ともに泣き伏したまま
悩乱
(
のうらん
)
の面も上げずうっ伏していたが、ふと帳のうしろで、異様な声がしたので、愕然、駈け寄ってみると
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かれは極度にうろたえた、
悩乱
(
のうらん
)
した、半狂乱の
態
(
てい
)
になった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
悩
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
“悩乱”で始まる語句
悩乱悶絶
悩乱説法者