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悠
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ゆっく
ふりがな文庫
“
悠
(
ゆっく
)” の例文
悠
(
ゆっく
)
りした歩きぶりで、印いりの傘をさして、……彼だということはすぐにわかった。おなつは息をつめ、自分の前を通ってゆく彼の姿をじっと見まもった。
契りきぬ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「兎に角、僕は電話をかけて来るよ。何、未だ望みはあるよ。支倉に悟られて終った訳じゃないんだから。鳥渡待っていて呉れ給え。
悠
(
ゆっく
)
り対策を講じよう」
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
妾は忙しゅうごぜえましてな、どうぞご
悠
(
ゆっく
)
り、ハイそれでは。……薬草を取らなければなりましねえ
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その洋画や飾棚が、向島へ引移る時、永井と云う悪執事にちょろまかされたが、その永井も数年後、何者かに浅草で殺された事など、まさ子は
悠
(
ゆっく
)
り、楽しそうに語った。
白い蚊帳
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
律氏もそれはよく承知しているんです……ただこの
少爺
(
わかだんな
)
は書斎の理想家ですからな……時に、どうです皆さん、爆撃でもされては、もう
悠
(
ゆっく
)
りする晩はないでしょうから
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
▼ もっと見る
つけてお帰りなさいね。お宅はモルトン町だそうですから、そんな遠い所から、わざわざ出直していらっしゃらないでもよろしゅうございますわ。お宅へ帰って
悠
(
ゆっく
)
りお
休息
(
やすみ
)
なさい
P丘の殺人事件
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
夫だから何うか此の家へ呼び寄せて
悠
(
ゆっく
)
り諭し度いと思い、色々考えて見ましたが、夫には顔形を以て威かすに限る、無名で以てアノ顔形を送りさえすれば、秀子は自分の身の弱点を思い出し
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「ええ御
悠
(
ゆっく
)
りと。……でもあまり遅くなりますと心配ですから。」
湖水と彼等
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
おなつは痛むのをがまんして、男の
悠
(
ゆっく
)
りした
大股
(
おおまた
)
に小走りでついていった。
契りきぬ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「
悠
(
ゆっく
)
りお読みなさい。今日は事務所へ出なくてもいゝでしょう」
黄鳥の嘆き:——二川家殺人事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
もう少し
悠
(
ゆっく
)
りしていれば彼女の直ぐ後から
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
悠
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
“悠”を含む語句
悠然
悠々
悠揚
悠暢
悠長
御悠
悠悠
悠遠
悠久
悠々自適
大悠
悠閑
悠紀
悠乎
悠々閑々
悠容
悠遊
悠吉
悠々寛々
悠紀殿
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