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悄乎
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しょんぼり
ふりがな文庫
“
悄乎
(
しょんぼり
)” の例文
黄昏
(
たそがれ
)
に三人で、
時雨
(
しぐれ
)
の松の
見霽
(
みはらし
)
へ出掛けるのを、縁の柱で、
悄乎
(
しょんぼり
)
と、藤棚越に
伸上
(
のびあが
)
って見ていると、二人に連れられて、私の行くのが、山ではなしに、干潟を沖へ出て
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
紅蓮
(
こうれん
)
が
一茎
(
ひとえだ
)
、
白蓮華
(
びゃくれんげ
)
の咲いた
枯田
(
かれた
)
のへりに、何の草か、幻の露の秋草の
畦
(
あぜ
)
を前にして、崖の
大巌
(
おおいわ
)
に抱かれたように、
巌窟
(
いわむろ
)
に
籠
(
こも
)
ったように、
悄乎
(
しょんぼり
)
と一人、淡く
彳
(
たたず
)
んだ
婦
(
おんな
)
を見ました。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
実
(
まこと
)
は——
吹矢
(
ふきや
)
も、
化
(
ばけ
)
ものと名のついたので、幽霊の
廂合
(
ひあわい
)
の幕から
倒
(
さかさま
)
にぶら下り、
見越入道
(
みこしにゅうどう
)
は
誂
(
あつら
)
へた穴からヌツと出る。雪女は
拵
(
こしら
)
への
黒塀
(
くろべい
)
に
薄
(
うっす
)
り立ち、
産女鳥
(
うぶめどり
)
は
石地蔵
(
いしじぞう
)
と並んで
悄乎
(
しょんぼり
)
彳
(
たたず
)
む。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
悄
漢検1級
部首:⼼
10画
乎
漢検準1級
部首:⼃
5画
“悄”で始まる語句
悄然
悄気
悄
悄々
悄氣
悄気返
悄沈
悄気切
悄気方
悄悄