御酒おさけ)” の例文
「なんや、二本ばかしの御酒おさけなら、無いも同然や。もつと仰山持つて來とくれやす。」
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
小六ころくさんに御酒おさけめるやうに、貴方あなたからつちや不可いけなくつて」とした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「お父さん、やっぱり御酒おさけを上るんでしょう。浅草にゃ何もないのよ。」
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そうだ、その御酒おさけが第一の目的と云うところだ、これからしばらく飲めないことになるからね、船が出るまでには心遺こころのこりのないように、うんと本場の酒を飲んで置こうと云うところだ、好い奴を
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「姉さん、それから御酒おさけは上等だよ。」
伊豆の旅 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「だつて、此頃このごろ御酒おさけんでかへつてことがあるのよ」と注意ちゆういした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「今ではもう駄目でしよ。御酒おさけを飮んで贅肉がついてしまつたから。」
山を想ふ (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
小六ころくさん御酒おさけき」と御米およねいたことがあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)