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御守殿
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ごしゅでん
ふりがな文庫
“
御守殿
(
ごしゅでん
)” の例文
その時の将軍は十一代徳川
家斉
(
いえなり
)
であろう。
奢侈
(
しゃし
)
を極めた子福者、子女数十人、娘を大名へ
嫁
(
か
)
さした
御守殿
(
ごしゅでん
)
ばかりもたいした数だという。
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
女駕の
御守殿
(
ごしゅでん
)
の
供人
(
ともびと
)
など、合点のゆかない行装であるが、父中将の持てあましている万太郎
君
(
ぎみ
)
の日常を知る者には、さほど、目を
瞠
(
みは
)
るに足らないことで
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
道化た様子で取って返したガラッ八は、まもなく椎茸髱——というのは
大袈裟
(
おおげさ
)
ですが、少なからず
御守殿
(
ごしゅでん
)
の匂いのする、三十前後の女を案内して来ました。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それは
砧
(
きぬた
)
ともいい
御守殿
(
ごしゅでん
)
ともいう木造りの形のものに限られ、その上でも守らねばならない教訓があった。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
以前は私の頃よりも一層盛んであったそうだが幕府の姫が有馬家に嫁せられて、
御守殿
(
ごしゅでん
)
が出来てから、少し静にせよとのことで、それから多少この縁日も衰えたとの事である。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
▼ もっと見る
なにしろ今から四十何年の昔のことでござりましてそのころは京や大阪の旧家などでは
上女中
(
かみじょちゅう
)
には
御守殿
(
ごしゅでん
)
風の姿をさせ礼儀作法は申すまでもござりませぬが物好きな主人になりますと遊芸などを
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
加賀さまの
赤門
(
あかもん
)
で名代の
前田加賀守
(
まえだかがのかみ
)
の
御守殿
(
ごしゅでん
)
屋敷。
顎十郎捕物帳:08 氷献上
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「五六町追っかけたが、女のくせに恐ろしく足が
早
(
はえ
)
え、——それに
御守殿
(
ごしゅでん
)
崩しの
襟脚
(
えりあし
)
がめっぽう綺麗だ」
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
見事な
紅葉
(
もみじ
)
の枝をゆッさりと上にのせて
金鋲青漆
(
きんびょうせいしつ
)
の
女駕
(
おんなかご
)
、
供人
(
ともびと
)
は紅白ちりめんの
裲襠
(
うちかけ
)
、いずれも、
御守殿
(
ごしゅでん
)
風な女ぞろいで、これまた、手に手に紅葉の枝を持っているので
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お篠は
慇懃
(
いんぎん
)
に挨拶しました。お茶や礼式の
嗜
(
たしな
)
みがありそうで、なんとなく
御守殿
(
ごしゅでん
)
風が匂います。
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お滝の背中に突っ立っていたのは、
御守殿
(
ごしゅでん
)
好みの細い
匕首
(
あいくち
)
でしょう
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
御守殿
(
ごしゅでん
)
お茂与を親分知りませんか」
銭形平次捕物控:114 遺書の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“御守殿”の解説
御守殿(ごしゅでん)は、江戸時代において、徳川将軍家の娘が三位以上の大名へ正室として嫁ぎ居住した奥御殿を指す。
また、その正室の敬称であり、加えて仕えた女中とその髪結い、服装などの風俗(御守殿風)をも指す。
(出典:Wikipedia)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
守
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
“御守殿”で始まる語句
御守殿風
御守殿前
御守殿女
御守殿崩
御守殿門