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徒事
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いたずらごと
ふりがな文庫
“
徒事
(
いたずらごと
)” の例文
そうしてその科学界を組織する学者の研究と発見とに対しては、その比較的価値
所
(
どころ
)
か、全く自家の
着衣喫飯
(
ちゃくいきっぱん
)
と交渉のない、
徒事
(
いたずらごと
)
の如く
見傚
(
みな
)
して来た。
学者と名誉
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
君が語り
畢
(
おわ
)
る時、私は君の
面
(
おもて
)
を凝視して、そこに Ironie の表情を求めた。しかしそれは
徒事
(
いたずらごと
)
であった。
二人の友
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
けれどもそれは
徒事
(
いたずらごと
)
で、お松の力でどうしようというのではありません。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
今から思えば形容の辞もない程の
徒事
(
いたずらごと
)
ではあるが、試みに某年三月現在のその職員録についてこれを
験
(
けみ
)
するに、姓名を明記するもの総計概算一千六百六十三名の中において、源氏が実に七百二十一名
炭焼長者譚:系図の仮托と民族の改良
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
己に向けてくれたのも、
徒事
(
いたずらごと
)
ではなかった。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
▼ もっと見る
鳴戸
(
なると
)
を抜ける
鯛
(
たい
)
の骨は潮に
揉
(
も
)
まれて
年々
(
としどし
)
に硬くなる。荒海の下は地獄へ底抜けの、行くも帰るも
徒事
(
いたずらごと
)
では通れない。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
わたくしは今これを筆に
上
(
のぼ
)
するに至るまでには、文書を捜り寺院を
訪
(
と
)
い、また幾多の先輩知友を
煩
(
わずら
)
わして解決を求めた。しかしそれは
概
(
おおむ
)
ね皆
徒事
(
いたずらごと
)
であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
しかし口で言うのは
徒事
(
いたずらごと
)
だ。詞で物の形を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
徒
常用漢字
小4
部首:⼻
10画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“徒”で始まる語句
徒
徒歩
徒然
徒士
徒渉
徒爾
徒然草
徒輩
徒労
徒弟