後輩こうはい)” の例文
よそおってもぎ付かれずにはいないものだが佐助が同門の後輩こうはいとなってからは以前のように夜更けるまで対坐たいざする機会もなく時折兄弟子の格式をもっておさらいを
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
これはやはり、おやと、師匠ししよう弟子でしと、先輩せんぱい後輩こうはいといふほどのちがひがあらはれてゐるのであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
むかし、教えて頂いた中学、学院の諸先生、友人、後輩こうはい連も来ていてくれました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
だが、のちの大軍師だいぐんし幸村ゆきむらも、この時はまだ才蔵さいぞうよりも大九郎よりも後輩こうはいであったし、上田城うえだじょう城主じょうしゅ昌幸まさゆきの子とはいいながら、質子ちしとしてきている身分みぶんなので、なにかにつけて肩身かたみがせまい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)