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引傾
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ひっかたむ
ふりがな文庫
“
引傾
(
ひっかたむ
)” の例文
ぐしゃりと
挫
(
ひしゃ
)
げたように仕切に
凭
(
もた
)
れて、乗出して舞台を見い見い、片手を
背後
(
うしろ
)
へ伸ばして、猪口を
引傾
(
ひっかたむ
)
けたまま受ける、
注
(
つ
)
ぐ、それ、
溢
(
こぼ
)
す。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
石磈道
(
いしころみち
)
を向うへ切って、
樗
(
おうち
)
の花が
咲重
(
さきかさな
)
りつつ、屋根ぐるみ
引傾
(
ひっかたむ
)
いた、日陰の小屋へ
潜
(
くぐ
)
るように入った、が、今度は経肩衣を
引脱
(
ひきぬ
)
いで、小脇に絞って取って返した。
栃の実
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いや、困った事は、
重量
(
おもみ
)
に
圧
(
お
)
されて、板が
引傾
(
ひっかたむ
)
いたために、だふん、と潜る。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
床几
(
しょうぎ
)
の
在処
(
ありか
)
も狭いから、今注いだので、
引傾
(
ひっかたむ
)
いた、湯沸の口を吹出す湯気は、むらむらと、法師の胸に
靡
(
なび
)
いたが、それさえ
颯
(
さっ
)
と涼しい風で、冷い霧のかかるような、
法衣
(
ころも
)
の袖は葭簀を擦って
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
首を
引傾
(
ひっかたむ
)
けた同じ方の一眼が白くどろんとして
潰
(
つぶ
)
れている。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
首を
引傾
(
ひっかたむ
)
けた同じ方の
一眼
(
いちがん
)
が白くどろんとして
潰
(
つぶ
)
れて居る。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
傾
常用漢字
中学
部首:⼈
13画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出