平癒なほ)” の例文
誠の親馬鹿といふので有らうが平癒なほらぬほどならば死ねとまでも諦がつきかねる物で、餘り昨今忌はしい事を言はれると死期が近よつたかと取越し苦勞をやつてな
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『安さんがあんなのらくらもんだつしやろな、茂一が、あんなに病み付いて居りましても食物をやつたり、やらなかつたりする位だすよつてにな、病気だつて平癒なほれしませんわ』
平癒なほりますとも、さうしてもう百ねんきまさあ。』と、郵便局長いうびんきよくちやう愉快氣ゆくわいげふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
誠の親馬鹿といふので有らうが平癒なほらぬほどならば死ねとまでもあきらめがつきかねる物で、余り昨今忌はしい事を言はれると死期しごが近よつたかと取越し苦労をやつてな
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
愚鈍ぐどんではあるが子供こどもときかられといふ不出來ふでかしもかつたをおもふとなに殘念ざんねんのやうにもあつて、まこと親馬鹿おやばかといふのであらうが平癒なほらぬほどならねとまでもあきらめがつきかねるもので
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)