平定へいてい)” の例文
命はそこから、なおどんどんお進みになって、いたるところで手におえない悪者どもをご平定へいていになり、山や川のあらくれ神をもお従えになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
おなじような片歌かたうたはなしが、やまとたけるのみことにもあります。このみこと東國とうごく平定へいていとき甲斐かひくに酒折さかをりみや宿やどられて、もやしてゐたおきなに、いひかけられました。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
政府はほとんど全国の兵をげ、くわうるに文明精巧せいこう兵器へいきを以てして容易よういにこれを鎮圧ちんあつするを得ず、攻城こうじょう野戦やせんおよそ八箇月、わずかに平定へいていこうそうしたれども
まず宮門にらん平定へいていを報告した後、庶民には善を施し、社寺には供養くようをすすめ、道路橋梁の工事を見たり、荒れすたれた禁裡きんりの諸門をつくろうなど、さながら家の中心になってよく働く子が
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)