こう)” の例文
勿論もちろん、描いた人物を判然はっきり浮出うきださせようとして、この彩色さいしょく塗潰ぬりつぶすのは、の手段に取って、か、か、こうか、せつか、それは菜の花のあずかり知るところでない。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「凡百ノ技、こうニ始マリ、拙ニ終ル、ニ出デテ不思ふしニ入ル、故ニ巧思極マル時ハすなはチ神妙ナリ。神妙ナル時ハ則チ自然ナリ。自然ナルモノハ巧思ヲ以テ得ベカラズ、歳月ヲ以テ到ルベカラズ……」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)