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山峡
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やまあい
ふりがな文庫
“
山峡
(
やまあい
)” の例文
旧字:
山峽
梅花
(
うめ
)
はもう眼を
遣
(
や
)
る所に咲いていた。けれど
山峡
(
やまあい
)
の冷気が肌身に
沁
(
し
)
みて、梅花に楽しむよりも、心は人里にばかり
牽
(
ひ
)
かれていた。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昼も暗い
山峡
(
やまあい
)
では、今が何時頃だか判らぬ。あなたの峰を吹き過ぐる山風が、さながら遠雷のように響いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その時、すでにうしろのほうからは、
百足
(
むかで
)
のようにつらなった
松明
(
たいまつ
)
が、
山峡
(
やまあい
)
の
闇
(
やみ
)
から月をいぶして、こなたにむかってくるのが見えだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人が
旧
(
もと
)
の入口に出た頃には、
山峡
(
やまあい
)
の日は早く暮れて、暗い山霧が海のように拡がって来た。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
けれど、
山峡
(
やまあい
)
のあいだに、
皎々
(
こうこう
)
として半月の冴える頃、こだまする人々の声を聞いては、さすがの彼も戦う力を失った。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その女達は、
伊万里赤絵町
(
いまりあかえまち
)
から、かわるがわる四、五人ずつ呼んでおく港の遊女で、
朱塗
(
しゅぬり
)
の
駕
(
かご
)
が
山峡
(
やまあい
)
を通る日は、
飽
(
あ
)
いた女が返されて、次ぎのみめよい女が
撰
(
えら
)
ばれてくる日だ。
増長天王
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すでに、関門の
大廈
(
たいか
)
が、近々と彼方の
山峡
(
やまあい
)
に見えた頃である。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“山峡”の意味
《名詞》
山山に挟まれた谷間。
(出典:Wiktionary)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
峡
常用漢字
中学
部首:⼭
9画
“山”で始まる語句
山
山家
山路
山羊
山茶花
山間
山中
山谷
山毛欅
山車