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少時
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しばら
ふりがな文庫
“
少時
(
しばら
)” の例文
磯は
少時
(
しばら
)
く
此店
(
ここ
)
の前を
迂路々々
(
うろうろ
)
していたが急に店の軒下に積である炭俵の
一個
(
ひとつ
)
をひょいと肩に乗て直ぐ横の
田甫道
(
たんぼみち
)
に
外
(
それ
)
て了った。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
くみ子はハンドバツクから薄むらさきのハンカチを出して、それを
少時
(
しばら
)
く擴げたりたたんだりしてゐた。
多摩川
(旧字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
何かの意味で保険の付いていない人にのみ酷薄であった債権者は直ちに彼の門に
逼
(
せま
)
った。官邸を引き払った時に
召仕
(
めしつかい
)
の数を減らした彼は、
少時
(
しばら
)
くして
自用俥
(
じようぐるま
)
を廃した。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして二人は黒いマントのやうなものを頭から
被
(
かぶ
)
り、一言も口を利かず
少時
(
しばら
)
く立ち止つてぢつと此方を見てゐる様子であつたが、又二人の婦人の跡をつけて左手へ曲つて行つた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
かく言いて
少時
(
しばら
)
く黙し、眼を転じ天を仰いで言いけるは
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
▼ もっと見る
代助は椅子の一つを
指
(
ゆび
)
さした。三千代は命ぜられた通りに腰を掛けた。代助は
其向
(
そのむかふ
)
に席を
占
(
し
)
めた。
二人
(
ふたり
)
は始めて相対した。然し
良
(
やゝ
)
少時
(
しばら
)
くは
二人
(
ふたり
)
とも、
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
かなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
返事がないので、磯は丸く
凸起
(
もちあが
)
った布団を
少時
(
しばら
)
く
熟
(
じっ
)
と
視
(
み
)
ていたが
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
それが
少時
(
しばら
)
くすると、
單
(
たん
)
なる
憎惡
(
ぞうを
)
の
念
(
ねん
)
に
變化
(
へんくわ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“少時”で始まる語句
少時間
少時前
少時焉
少時不言