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小止
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おやみ
ふりがな文庫
“
小止
(
おやみ
)” の例文
けれども、
雨漏
(
あまもり
)
にも
旅馴
(
たびな
)
れた僧は、押黙って
小止
(
おやみ
)
を待とうと思ったが、ますます雫は繁くなって、掻巻の裾あたりは、びしょびしょ、
刎上
(
はねあが
)
って
繁吹
(
しぶき
)
が立ちそう。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
時節は
五月雨
(
さみだれ
)
のまだ
思切
(
おもいきり
)
悪く
昨夕
(
ゆうべ
)
より
小止
(
おやみ
)
なく降りて、
欞子
(
れんじ
)
の
下
(
もと
)
に四足踏伸ばしたる
猫
(
ねこ
)
懶
(
ものう
)
くして
起
(
た
)
たんともせず、
夜更
(
よふけ
)
て酔はされし酒に、
明
(
あけ
)
近くからぐつすり眠り
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今日は久し
振
(
ぶ
)
りに晴れた。空には一片の雲なく、日は
晶々
(
あかあか
)
として美しく照りながら、寒暖計は八十二三度を
越
(
こ
)
えず、涼しい
南風
(
みなみ
)
が朝から晩まで水の流るゝ様に
小止
(
おやみ
)
なく吹いた。
颯々
(
さっさつ
)
と鳴る庭の松。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
雪は
小止
(
おやみ
)
なく、今は雨も交らず乾いた軽いのがさらさらと
面
(
おもて
)
を打ち、
宵
(
よい
)
ながら
門
(
かど
)
を
鎖
(
とざ
)
した敦賀の
通
(
とおり
)
はひっそりして一条二条
縦横
(
たてよこ
)
に、
辻
(
つじ
)
の角は広々と、白く積った中を、道の
程
(
ほど
)
八町ばかりで
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
止
常用漢字
小2
部首:⽌
4画
“小止”で始まる語句
小止観