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小格子
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こごうし
ふりがな文庫
“
小格子
(
こごうし
)” の例文
見ると、いかさまがさつ屋らしく、そこらあたりの
小格子
(
こごうし
)
遊女ででもあるのか、すこぶる安手の女で、あまつさえもう
大年増
(
おおとしま
)
です。
右門捕物帖:09 達磨を好く遊女
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
通
(
つう
)
な遊びは
小格子
(
こごうし
)
ってえますからね、
大店
(
おおみせ
)
は田舎者の遊ぶところだから、ばかな金をふんだくられるだけでさ、そこへいくと小格子はちょくで情があって——
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ぶらさげて新町の
小格子
(
こごうし
)
をあるいていると、
遊廓
(
くるわ
)
の人気は、こぞって自分へ集まって来るように、黄いろい声が、二つの耳では聞きとれないくらい、方々からかかる。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
娘は突当りの
小格子
(
こごうし
)
を開けて中に這入った。小格子の前には「質屋」と看板が掛かっていた。
黒白ストーリー
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
「馬鹿野郎、またどこかの
小格子
(
こごうし
)
の化け損ねた狐のようなのにはまり込みやがったんだろう」
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
穀類や、雑貨やをゴタゴタとならべてあって、帳場には昔のままの
小格子
(
こごうし
)
が黒く光っていた。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
まだ宵の口で、
大根畠
(
だいこんばたけ
)
の
小格子
(
こごうし
)
といっている湯島の遊女屋へ行くぞめきの客が歩いている。
鈴木主水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
翌年
独
(
ひとり
)
芳原
(
よしわら
)
の
小格子
(
こごうし
)
に遊び、三年を出でざるに、東廓南品、甲駅、板橋、凡そ府内の
岡場所
(
おかばしょ
)
にして知らざる処なきに至る。二十四歳海外に渡航するや五大洲各国の
娘子軍
(
じょうしぐん
)
と
※
(
げき
)
を
交
(
まじ
)
へ皆
抜羣
(
ばつくん
)
の功あり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それはその前夜
吉原
(
よしわら
)
の
小格子
(
こごうし
)
で知った女の名であった。
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
総桐
(
そうぎり
)
の
小格子
(
こごうし
)
造りで、ここにこうやりながらやにさがってすわってみると、お旗本も五千石ぐらいな気持ちだね——ついでだからちょっと念を押しておきますが
右門捕物帖:13 足のある幽霊
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
その頃裏田圃が見えて、そして
刎橋
(
はねばし
)
のあった娼家で、中米楼についでやや格式のあったものは、わたくしの記憶する所では京二の
松大黒
(
まつだいこく
)
と、京一の
稲弁
(
いなべん
)
との二軒だけで、その他は皆
小格子
(
こごうし
)
であった。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小格子
(
こごうし
)
造りの表に立って、ひょいとのぞくと、玄関口になまめかしい女物のげたが一足見えるのです。
右門捕物帖:32 朱彫りの花嫁
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
格
常用漢字
小5
部首:⽊
10画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“小格子”で始まる語句
小格子双子