存立そんりつ)” の例文
自體人間の生存税は滅切めつきり高價かうかになツて來た、こと吾々われ/\藝術家は激戰げきせんさい中で平和演説へいわえんぜつツてゐるやうなもんだから、存立そんりつあやふい!………これからは誰が俺のみたして呉れるんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
表と裏とは物の存立そんりつ条件
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
彼は必しも金ををしむといふのではないが、自分の腕にツて自己の存立そんりつを保證されるまで、其金に依ツて自己をささへて行かなければならぬかと思むと、勢きりつめ主義にもなるのであツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
俺が死んだらうする? 其のくせお前は、俺の體が虚弱きよじやくだとか、俺の性質が陰氣いんきだとかツて、絶えず俺のことを罵倒ばたうしてゐる、罵倒しながら、おれに依ツて自己じこ存立そんりつを安全にしてゐるのだから
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)