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妬心
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としん
ふりがな文庫
“
妬心
(
としん
)” の例文
触れるやいな、火花を散らす女の
妬心
(
としん
)
を
眼
(
ま
)
のあたりに見て、かれの臆病な悪魔的な考えは
萎
(
な
)
え
惧
(
おそ
)
れた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この娘! この娘! この娘なんだ! どうしてくれようとちらと横眼で見ると恋と
妬心
(
としん
)
に先を急ぐ弥生は、
同伴
(
つれ
)
のお藤が何者であろうといっさい
頓着
(
とんじゃく
)
ないもののように
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
単に意外に感ずるばかりではなく、不安と
妬心
(
としん
)
とがきらめいて見えるのです。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「ころしも
霜月
(
しもつき
)
下旬の事なれば、(中略)
四方
(
よも
)
は白たへの雪にうづみ、川風はげしくして、
身体
(
しんたい
)
氷にとぢければ、手足もこごへ、すでに
息
(
いき
)
絶
(
た
)
へんとせし時、」いつしか
妬心
(
としん
)
を忘れしと云ふ
案頭の書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
宮内はそれをみると、慎んではいるつもりだが、
妬心
(
としん
)
がふいと芽を出した。
討たせてやらぬ敵討
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
▼ もっと見る
長崎屋の娘お喜多の浮気心を
嗾
(
そそ
)
って、囲いの鍵を盗み出させようとしましたが、妹と触れ込んだお京は、その実半之丞の女房と
覚
(
さと
)
られて、
驕慢
(
きょうまん
)
なお喜多の
妬心
(
としん
)
を
煽
(
あお
)
り、少し賢くない利吉を
煽動
(
せんどう
)
して
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
妬心
(
としん
)
の間の
諒解
(
りょうかい
)
と、愛の分割と集中とを自由に許される気持のうちに、夢のような、
飯事
(
ままごと
)
のような、また何ともいえない甘苦しい陶酔のうちに、それでも無事に日は進行して行きましたが
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
長崎屋の娘お喜多の浮氣心を
嗾
(
そゝ
)
つて、圍ひの鍵を盜み出させようとしましたが、妹と觸れ込んだお京は、その實半之丞の女房と覺られて、
嬌慢
(
けうまん
)
なお喜多の
妬心
(
としん
)
を
煽
(
あふ
)
り、少し賢こくない利吉を
煽動
(
せんどう
)
して
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“妬心”の意味
《名詞》
嫉妬する気持ち。ねたむ気持ち。
(出典:Wiktionary)
妬
常用漢字
中学
部首:⼥
8画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“妬”で始まる語句
妬
妬婦
妬忌
妬情
妬々
妬刃
妬刄
妬評
妬雨
妬漢