“妖星”の読み方と例文
読み方割合
ようせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こは一般に老若ろうにゃくいたく魔僧を忌憚いみはばかかり、敬して遠ざからむと勤めしよりなり、たれ妖星ようせいの天に帰して、眼界を去らむことを望まざるべき。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ただの夢ではない。糢糊もこたる夢の大いなるうちに、さんたる一点の妖星ようせいが、死ぬるまで我を見よと、紫色の、まゆ近くせまるのである。女は紫色の着物を着ている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
畢竟ひつきよう彼は何等の害をも加ふるにあらざれば、犬の寝たるとはなはえらばざるべけれど、縮緬ちりめん被風ひふ着たる人の形の黄昏たそがるる門の薄寒きにつくばひて、灰色の剪髪きりがみ掻乱かきみだし、妖星ようせいの光にも似たるまなこ睨反ねめそらして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)