奮戦ふんせん)” の例文
話は遠く日露戦争の昔にさかのぼりますが、河内園長が満州の野に出征しゅっせいして軍曹ぐんそうとなり、一分隊の兵を率いて例の沙河さか前線ぜんせん遼陽りょうようの戦いに奮戦ふんせんしたときのことです。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この人は幕府の末年に勝氏と意見をことにし、くまでも徳川の政府を維持いじせんとして力をつくし、政府の軍艦数艘すうそうひきいて箱館はこだて脱走だっそうし、西軍にこうして奮戦ふんせんしたれども、ついにきゅうして降参こうさんしたる者なり。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
が、それはまだ成功とはいえなかったけれど、白木の奮戦ふんせんまもられながら、これをくりかえしていくうちに、私はつい凱歌がいかをあげたのであった。「海を越えて」の音盤!
暗号音盤事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この弾丸というのは、園長が沙河さか大会戦だいかいせん奮戦ふんせんはてに身に数発の敵弾をうけ、のち野戦やせん病院で大手術をうけましたが、遂に抜き出すことの出来なかった一弾いちだんが身体の中に残りました。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)