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太刀先
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たちさき
ふりがな文庫
“
太刀先
(
たちさき
)” の例文
あの試合に殺気を立てたのはみんな浜という女のなす
業
(
わざ
)
じゃ、文之丞が突いた
捨身
(
すてみ
)
の
太刀先
(
たちさき
)
には、たしかに恋の
遺恨
(
いこん
)
が見えていた
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
切り込む新子の
太刀先
(
たちさき
)
を、あしらいかねて、圭子はタジタジとなったが、すぐ立ち直ると出鱈目な受太刀を、ふり廻し始めた。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
伝吉は短い沈黙の
間
(
あいだ
)
にいろいろの感情の
群
(
むら
)
がるのを感じた。
嫌悪
(
けんお
)
、
憐憫
(
れんびん
)
、
侮蔑
(
ぶべつ
)
、恐怖、——そう云う感情の
高低
(
こうてい
)
は
徒
(
いたずら
)
に彼の
太刀先
(
たちさき
)
を
鈍
(
にぶ
)
らせる役に立つばかりだった。
伝吉の敵打ち
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
不敵にも右門へ
刃
(
やいば
)
を合わせようとしたものでしたから、予期しなかった敵対に不意を打たれて、おもわず二、三歩あとずさりながら、まずじっと五人の
太刀先
(
たちさき
)
に目をつけました。
右門捕物帖:10 耳のない浪人
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
机竜之助の音無しの
太刀先
(
たちさき
)
に向っては、いずれの剣客も
手古摺
(
てこず
)
らぬはない、竜之助はこれによって負けたことは一度もないのであります。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
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この体当りもまた以て彼の得意の
業
(
わざ
)
である——さすがの松浦もそれに堪えられず、よろよろとよろめくところを、第二の
太刀先
(
たちさき
)
。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
手もなくその策略にひっかかった松浦の気は
苛立
(
いらだ
)
ち、
太刀先
(
たちさき
)
は乱れる。その虚に乗じた吉本は、十二分の腕を
振
(
ふる
)
って、見事なお胴を一本。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「人がなんと申しましょうとも、兄はあなた様の
太刀先
(
たちさき
)
に
刃向
(
はむか
)
う腕はないと、このように申し切っておりまする」
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
かれはいま眼が見えぬ、眼は見えないが、その
太刀先
(
たちさき
)
は少しも衰えない、次第によっては、われわれが君のため、後見の役目をつとめてもよろしい、ずいぶん、油断すべき相手ではない
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
太
常用漢字
小2
部首:⼤
4画
刀
常用漢字
小2
部首:⼑
2画
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
“太刀”で始まる語句
太刀
太刀打
太刀風
太刀魚
太刀筋
太刀取
太刀疵
太刀傷
太刀捌
太刀影