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壁間
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へきかん
ふりがな文庫
“
壁間
(
へきかん
)” の例文
時国の話によると主人は絵かきだということで、下にも二階にも、
壁間
(
へきかん
)
に怪しげな油絵の額が沢山かかっていた。
夏の夜の冒険
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
と
煩
(
うるさ
)
いくらい稽古を積んだものだ。こんなことを思い起しながら、安部君の顔から
壁間
(
へきかん
)
へ目を移すと、説教題が
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
既
(
すで
)
に然るからはこれを果亭と認めて
壁間
(
へきかん
)
にぶら下げたのにしろ、
毛頭
(
まうとう
)
自分の不名誉になる事ぢやない。
況
(
いは
)
んや自分は唯、無名の天才に敬意を表する
心算
(
つもり
)
で——
鑑定
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
先生は仰いで
壁間
(
へきかん
)
の額を見た。京の舞子が
友禅
(
ゆうぜん
)
の
振袖
(
ふりそで
)
に
鼓
(
つづみ
)
を調べている。今打って、鼓から、白い指が
弾
(
はじ
)
き返されたばかりの姿が、小指の先までよくあらわれている。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼の肖像を見ると何さま
精悍
(
せいかん
)
な気をうける。T氏は、武蔵が二刀を持って立っているあの肖像画を常に
壁間
(
へきかん
)
に懸けているが、何か剣道の論義が出る時など、客に向って
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
とたんに大統領は、
蒼白
(
そうはく
)
になって、椅子の上にのびてしまった。一体どうしたというのであろう。
壁間
(
へきかん
)
には、塗りかえられた
旧蘭印
(
きゅうらんいん
)
、旧マレイの地図が、
夕陽
(
ゆうひ
)
を浴びて赤く輝いていた。
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それを大きな紙に写し取って
壁間
(
へきかん
)
に掲げました。
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
壁間
(
へきかん
)
に、ぽッと四角な窓があいた。窓ではない、テレビジョンの映写幕である。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
壁
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“壁”で始まる語句
壁
壁際
壁代
壁板
壁体
壁虎
壁龕
壁側
壁土
壁厨