塩水しおみず)” の例文
旧字:鹽水
「じっとしていた。ぼくうちかえって、すぐに塩水しおみずれてみたけれど、んでいたよ。」と、こう一は、いいました。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
それではくずれてしまうと思ったものが、塩水しおみずによくひたしてから焼くようにと教えたという話しかたもある。「打たぬ太鼓の鳴る太鼓」などは何処どこにもない。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「ああなさけない。おっかさんのうことを聞かないもんだからとうとうこんなことになってしまった。」タネリはから塩水しおみずの中でぼろぼろなみだをこぼしました。
サガレンと八月 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
かれは、かばんから、半紙はんしして、えびをつつみました。そして、いそぎました。うちくと、洗面器せんめんき塩水しおみずつくって、れてみたのです。けれど、やはり、えびはうごきませんでした。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
いま川の流れているとこに、そっくり塩水しおみずせたり引いたりもしていたのだ。このけものかね、これはボスといってね、おいおい、そこ、つるはしはよしたまえ。ていねいにのみでやってくれたまえ。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
塩水しおみずれておけば、きているよ。」
ある夜の姉と弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)