報酬ほうしう)” の例文
破片はへんでも報酬ほうしうあたへるとつたのに、破片はへんを、彼等かれらくす必用ひつよういのだから、まつた菱沼宅前ひしぬまたくまへからは、なになかつたのであらう。
平次のかんにさはるのは、報酬ほうしうに物を言はせようとするタチの人種——どんな事でも金さへ出せばの氣でゐる人間でした。
そんなのは滅多めつたに見られるもんぢやない——いや、それどころか、反對に氣取つたり、冷淡だつたり、こつちの云ふ意味をまぬけな、がさ/\した氣持ちでとり違へる位がおきまりの報酬ほうしうさ。
かれ主人しゆじん開墾地かいこんちはるぱい仕事しごとには十ぶんであることをよろこんだ。ぜにほかかれこめむぎとの報酬ほうしうけることにした。おつぎはべつ仕事しごとといつてはなかつたがかれはおつぎを一人ひとりではうちかなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)