呼出よびいだ)” の例文
呼出よびいだしに相成白洲しらすに於て越前守殿其人物を御覽あるに人のあくあげ意趣遺恨いしゆゐこんなどをふくみ又有りもせぬ事柄ことがらを申懸る樣成者に非ざる事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
少女マルグリツトの家の戸口に悪魔メフイスト呼出よびいだす魔界の天使に御座候。彼女等はよる彷徨さまよふ若き男の過去未来を通じて、その運命、その感想のすべてを洞察し尽せる神女に候。
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
奉「追って吟味に及ぶ、長二郎入牢申付ける、萬助恒太郎儀は追って呼出よびいだす、一同立ちませい」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
受取うけとり再三よく/\見終り如何にも斯樣に委しき證據あれば概略あらましは知たりと云つゝ又熟々思案するに斯る事にかゝり居ては面倒なり山内めを呼出よびいだし渠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
甲「黙れ、其の方如何様に陳じてももう遁れる道はないわ、辨天屋祐三郎抱え紅梅を呼出よびいだせ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
呼出よびいだし澤の井の宿所しゆくしよを尋ねしに大黒屋源左衞門はをとこのみ世話する故女の奉公人のは存じ申さずとの事なればさらばとて榎本屋三藏に澤の井が宿所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
すぐに白洲へお呼出よびいだしに相成り、辨天屋の遊女紅梅、祐三郎だいかや、附添の者が皆出て居ります、清左衞門縄に掛って御町おまち奉行へ呼出される、依田様は八ツ時の御下城から直に御出席に相成りまして
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)