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口幅
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くちはば
ふりがな文庫
“
口幅
(
くちはば
)” の例文
「そう? 誰が受合ってくれたの。何だか解ったもんじゃないわね。あんまり
口幅
(
くちはば
)
ったい事をおっしゃると、見届けに行きますよ」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
口幅
(
くちはば
)
ったい言い分だな、ドレだけ修行して、ドレだけ出来るのか、勝に限って、まだ人を一人斬ったという話も聞かない」
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
仮名床
(
かなどこ
)
の
伝吉
(
でんきち
)
の
奴
(
やつ
)
ァ、ふだん
浜村屋
(
はまむらや
)
が
好
(
す
)
きだの
蜂
(
はち
)
の
頭
(
あたま
)
だのと、
口幅
(
くちはば
)
ッてえことをいってやがるくせに、なんてざまなんだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
歌い手に不似合な、
費
(
つか
)
っても費い切れない程の富もあるし、
口幅
(
くちはば
)
ったい様だが、世界的な名声とやらもあります。この上私は何んの人気を望んで居るでしょう
焔の中に歌う
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
口幅
(
くちはば
)
ったいことを、申す様でございますが、金で動かせない方と云ったら、数える丈しかありませんからね。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
口幅
(
くちはば
)
たい申し方ですが、てまえから
忌憚
(
きたん
)
なくいわせていただくなら、その煩悩こそ、殿のよいところと、人間の至情、何をか、臣下へ御遠慮がありましょう。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
身体
(
からだ
)
こそこんなに貧弱な野郎だが、
兇状持揃
(
きょうじょうもちぞろ
)
いの機関室でも、相当押え付けるだけの
腕
(
うで
)
ッ
節
(
ぷし
)
と度胸だけは
口幅
(
くちはば
)
ったいが持っているつもりだ。現に
船員連中
(
ふねじゅう
)
から地獄の親方と呼ばれている位だ。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
旦那、
口幅
(
くちはば
)
っとうはござりますが、目で見ますより聞く方が
確
(
たしか
)
でござります。それに、それお通りだなどと、途中で皆がひそひそ遣ります処へ出会いますと、
芬
(
ぷん
)
とな、何とも申されません匂が。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
口幅
(
くちはば
)
ったい申し分ですが、この道の後学のためにひとつ、拝見をさしていただきたいとこう思いますんで……
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
こんな小坊主までなかなか
口幅
(
くちはば
)
ってえ事を云いますぜ——おっと、もう少し
頭
(
どたま
)
を寝かして——寝かすんだてえのに、——言う事を
聴
(
き
)
かなけりゃ、切るよ、いいか、血が出るぜ
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
口幅
(
くちはば
)
たいヘボ医者め。何としても申さぬな。きっといわんな」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分からこういうと
口幅
(
くちはば
)
ったいようだが、日本広しといえども馬鹿囃子にかけちゃあ、当時下谷の長者町の道庵の右に出でる者があったらお目にかかる、この道庵の眼から見れば
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
幅
常用漢字
中学
部首:⼱
12画
“口幅”で始まる語句
口幅広