取捨とりすて)” の例文
何うか其の御守も昼の内にあなたの御工夫でお盗み遊ばして、ほかへお取捨とりすてを願いたいものでございますが、出来ましょうか
取捨とりすて御随意ごずいいそろほねれる事には随分ずいぶん骨を折りそろ男とわれながらあとにて感服仕候かんぷくつかまつりそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
取捨とりすてに相成家財は私し母子おやこへ下し置れ候間其後私し儀は店請人たなうけにん清右衞門方へせがれ倶々とも/″\引取り同人の世話にて當時の所へ借宅仕しやくたくつかまつり幼少の悴道之助兩人にて八ヶ年來住居ぢうきよまかあり年來夫道十郎事非業ひごふの死を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
米「百目の金子たしかに持参致しましたが、海音如来の御守おまもりをお取捨とりすてになりましたろうか」
右十兵衞事横死わうし致し候場所に道十郎所持のしるし付の傘有之候に付申わけ相立難く兩度りやうどほど長庵と突合つきあはせ御調べに相成候へ共道十郎は其前より久々不快ふくわい故申開きも心にまかせずつひに牢死に及び候に付彌々いよ/\長庵が辯舌べんぜつにて道十郎の罪科ざいくわに相定まり死骸は御取捨とりすて家財かざい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)