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博
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ひろし
「ねえ、
博さん、おじいさんの
子供の
時分から、あの
松の
木は、あったんだね。」と、
立雄くんは、
別のことを
考えていたとみえて、うしろを
振り
返って
その、
多くの
子供たちの
中にも、
立雄くんや、
博くんは、いちばんこの
高い
松の
木を
愛している
少年でした。
子供たちは、
口々にそういって、たちまち、おじいさんの、コリントの
前からはなれて、あちらへ
走っていきました。
立雄くんも、
博くんも、やはり
同じであったのです。