南無三宝なむさんぼう)” の例文
旧字:南無三寶
このふっくりした白いものは、南無三宝なむさんぼう仰向あおむけに倒れた女の胸、膨らむ乳房の真中まんなかあたり、鳩尾みぞおちを、土足でんでいようでないか。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八重のゆたかな頬もせ、つらい雪道をまたもはげまし合っていそいでも、女の足は、はかどらず、ようやく三日目の暮方、よろめいて鮭川の入海のほとりにたどり着いた時には、南無三宝なむさんぼう
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「ごめんくださりませお姫様……あっ! これは! 南無三宝なむさんぼう!」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
(どなた、)と納戸なんどの方でいったのは女じゃから、南無三宝なむさんぼう、この白い首にはうろこが生えて、体はゆかって尾をずるずると引いて出ようと、また退すさった。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
南無三宝なむさんぼう、此の柱へ血が垂れるのが序開じょびらきかと、その十字の里程標の白骨はっこつのやうなのを見て居るうちに、よっかゝつて居た停車場ステエションちた柱が、風もないに、身体からだおしで動くから
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
南無三宝なむさんぼう声がかかった。それ、言わぬことではない。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
南無三宝なむさんぼう。」とあわただしく引込ひッこめる。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
南無三宝なむさんぼう。」
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)