十間じつけん)” の例文
いかり一具ひとつすわつたやうに、あひだ十間じつけんばかりへだてて、薄黒うすぐろかげおとして、くさなかでくる/\と𢌞まはくるまがある。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
咄嗟とつさおくれを天に叫び、地にわめき、流にもだえ、巌に狂へる貫一は、血走るまなこに水を射て、此処ここ彼処かしここひし水屑みくづもとむれば、まさし浮木芥うきぎあくたの類とも見えざる物の、十間じつけんばかり彼方あなたを揉みに揉んで
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いで龍王りやうわう本事てなみよと、十間じつけん
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)