助倍すけべい)” の例文
此間こないだ佐吉さきちの野郎が水を汲んで喧嘩をしやした、恰でお筆さんは手をおろす事もないが、佐吉の野郎が助倍すけべいな奴で
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「さう」と細君は餘所々々しく返辭をして「塀和さんあなたどう、私あんな眼附大嫌ひだわ。助倍すけべいつたらしい」
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
此所ここが実に嬉しいところサ。植物も生きている。動物も生きている。実は植物も動物もおなじものサ。婦人の手が触れると喜ぶなんかんという洒落た助倍すけべいの木もある。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なんと、おらがいてつたうまさしつたらう、それで、孤家ひとつやさつしやる山路やまみち富山とやま反魂丹売はんごんたんうりはしつたといふではないか、それさつせい、助倍すけべい野郎やらうとううまになつて
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
梅「おとぼけでない、嘘ばかりいて、越後の山口でお前の処へ這込んだ助倍すけべい比丘尼と云ったろう」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)