“八角（はつかく）” の例文
最（もつと）も間近（まぢか）かつたのを、よく見（み）た。が、白（しろ）い風呂敷（ふろしき）の裂（さ）けめは、四角（しかく）にクハツとあいて、しかも曲（ゆが）めたる口（くち）である。結目（むすびめ）が耳（みゝ）である。墨繪（すみゑ）の模樣（もやう）が八角（はつかく）の眼（まなこ）である。
露宿 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
管玉（くだたま）の次（つ）ぎにたくさん出（で）るものに、切（き）り子（こ）玉（だま）といふのがあります。これはほとんどみな水晶（すいしよう）で造（つく）つてありまして、六角（ろつかく）あるひは八角（はつかく）の方錘形（ほうすいけい）を、底（そこ）の方（ほう）で二（ふた）つつないだ恰好（かつこう）になつてをります。
博物館 (旧字旧仮名) ／ 浜田青陵(著)
を吐（は）きて悦（よろこ）ぶこと限（かぎ）りなく、八角（はつかく）に削成（けづりな）
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) ／ 尾崎紅葉(著)