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入山形
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いりやまがた
ふりがな文庫
“
入山形
(
いりやまがた
)” の例文
『あんな貧乏人の娘を貰っちゃ世間や親類方の手前も悪い、せめて吉原の
華魁
(
おいらん
)
、
入山形
(
いりやまがた
)
に三つ星の名ある
太夫
(
たゆう
)
でも受出して来い』
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
おれァ、一
度
(
ど
)
、
半蔵松葉
(
はんぞうまつば
)
の
粧
(
よそ
)
おいという
花魁
(
おいらん
)
を、
小梅
(
こうめ
)
の
寮
(
りょう
)
まで
乗
(
の
)
せたことがあったっけが、
入山形
(
いりやまがた
)
に一つ
星
(
ぼし
)
の、
全盛
(
ぜんせい
)
の
太夫
(
たゆう
)
を
乗
(
の
)
せた
時
(
とき
)
だって、こんないい
気持
(
きも
)
はしなかったぜ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
年のころは廿一二、
容貌
(
きりやう
)
はよし、姿は好し、氣前はよし、なにしろ
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の
仲
(
なか
)
の
町張
(
ちやうば
)
りで……。あなた方は御承知ございますまいが、一體仲の町張りと申しますと……。
箕輪の心中
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
三十三軒の河岸店に、三百二十八人の女郎、その中でもあたしゃア二つ星じゃアないが、
入山形
(
いりやまがた
)
の方だったのさ、それだのにお前という悪がついたため、売れなくなったの
夥
(
おびただ
)
しさ。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
手を懐にしたまま胸を突出し、半纏の袖口を両方
入山形
(
いりやまがた
)
という見得で
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
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入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の
太夫
(
たゆう
)
——それも吉原には少ない数ではないでしょうが、薄雲の評判は、妙に江戸の若い男を
焦立
(
いらだ
)
たせた時代があったのです。
銭形平次捕物控:061 雪の足跡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大きく出やがつたな、年中空つ尻のお前が
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の太夫と
色事
(
いろごと
)
の出來るわけはねえ、それとも大名のお姫樣のうんと物好きなのかな」
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大家の若旦那の相手なら、
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の太夫でも不思議はないのに、水茶屋の茶くみ女は少し物好き過ぎました。
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
大家の若旦那の相手なら、
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の太夫でも不思議はないのに、水茶屋の茶くみ女は少し物好き過ぎました。
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこですゝめる人があつて、三月前に無類飛びきりといふ
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の
妾
(
めかけ
)
を雇ひ入れた、——その支度金大枚百兩
銭形平次捕物控:194 小便組貞女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御守殿風の
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
になり、或は
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の
花魁
(
おいらん
)
になり、町家の娘になり——妻木右太之進のその時その時の好みによって、あらゆる姿に変化して出現するのでした。
奇談クラブ〔戦後版〕:04 枕の妖異
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次に冷かされつけている狭い
袷
(
あわせ
)
、
弥蔵
(
やぞう
)
を念入りに二つ
拵
(
こしら
)
えて、左右の袖口が、胸のあたりで
入山形
(
いりやまがた
)
になるといった恰好は、「色男には誰がなる」と、言いたいようですが、
四方
(
あたり
)
が妙に淋しくて
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
“入山”で始まる語句
入山
入山書上