傍邊かたへ)” の例文
とら勾引かどはかさんとなす事ぞと寢ぼけ眼に立上りおのれ曲者くせもののがさじと聲を知るべに打掛れば彼の曲者くせものは驚きながら見付られては後日のさまたげムヽと點頭うなづき傍邊かたへに落し松の小枝こえだ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
受取て親父樣無事でと打分れ江戸の方へぞ急ぎける斯て九郎兵衞は二人のくびを切落し傍邊かたへに小高きをかの有しかば小松こまつの根をほりうづめ又死骸の傍邊へは彼盜し紙入かみいれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とれ馬の牽綱ひきつなつめよとせいし來れるは將軍家御朱印ごしゆいんいれの長持なり藤八は未だ御巡見使ごじゆんけんしの來らるゝとは思はぬ故傍邊かたへ馬士まごむか何方樣どなたさまの御通行ぢやと問に馬士は打笑ひ是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)