假牢かりらう)” の例文
新字:仮牢
差出さしだしけるに越前守殿最初假牢かりらうへ入置れし兩人の願ひ人を繩付なはつきのまゝ再び白洲へ呼出され其方共訴へ出し財布はこれなるべしと渡され先に汝等へなは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大盜中江川平太夫は、平次と八五郎の手に召捕られ、その夜のうちに南の御奉行所假牢かりらうに送られました。
大工の辰五郎は、其晩假牢かりらうに入れられましたが、それつ切り何を調べるともなく日が經ちました。
引立歸り其夜は假牢かりらうに入置其段そのだん越前守殿へ申立しかば越前守殿には右翌日に至り先達せんだつ揚屋あがりや入置いれおかれたる郷右衞門すけ十郎の兩人を出され御吟味中嘉川平助親類しんるゐ山内三右衞門へ御あづけ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
平次は一人で呑み込むと、專次を奉行所假牢かりらうに送つて、もう一度神田へ引返しました。
追て致す先入牢じゆらう申付ると有て假牢かりらうに入置れ早速此段嘉川主税之助方へ申入らるゝ樣其許そのもと御子息ごしそく藤五郎殿家來と申神田豐島町酒屋にて酒興しゆきようの上亂暴らんばうに及候者有之に付此方へ召捕めしとり置候間用役の者一人早々御差越さしこしなさるべしとの事なれば嘉川の屋敷やしきにては大いに驚き是は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三右衞門のをひ世之次郎、これは傅馬町の假牢かりらうから伴れて來た繩付きのまゝ、それに養ひ娘のお縫、勘當されて居た伜の三之助、下女のお村、それに錢形の平次と、八五郎のガラツ八と