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俛
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うなだ
ふりがな文庫
“
俛
(
うなだ
)” の例文
「まだ思案最中なんですよ」と久野は快答を与えるのが惜しいような心持で言いながら、首を
俛
(
うなだ
)
れてみた。「何しろ書きかけてるんだからなあ」
競漕
(新字新仮名)
/
久米正雄
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
卯平
(
うへい
)
の
前
(
まへ
)
へ
出
(
で
)
ては
只
(
たゞ
)
首
(
くび
)
を
俛
(
うなだ
)
れた。
卯平
(
うへい
)
は
凝然
(
ぢつ
)
と
横
(
よこ
)
を
向
(
む
)
いて
勘次
(
かんじ
)
をちらりとも
見
(
み
)
なかつた。
彼
(
かれ
)
は
從來
(
これまで
)
とは
容子
(
ようす
)
が
幾分
(
いくぶん
)
違
(
ちが
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
彼
(
かれ
)
は
其
(
そ
)
の
癖
(
くせ
)
の
舌
(
した
)
を
鳴
(
な
)
らして
居
(
ゐ
)
たが
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
亭主は首を
俛
(
うなだ
)
れてぢつと足許を見て居るばかりで
夜烏
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
荷車を曳いて行く庄次は強健な
皮膚
(
はだ
)
が暑い日に光りました。それから荷車の後を押して行くお杉さんも白かつた頬が日に燒けて脊には何時でも小さな子が首をくつたりと
俛
(
うなだ
)
れて眠つて居ました。
白瓜と青瓜
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「へえ」
勘次
(
かんじ
)
の
首
(
くび
)
は
更
(
さら
)
に
俛
(
うなだ
)
れた。
彼
(
かれ
)
の
目
(
め
)
は
潤
(
うる
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
俛
漢検1級
部首:⼈
9画
“俛”を含む語句
俛首
前俛
俛向